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2019年12月13日弁護士 川上 葵

民法改正(詐害行為取消権)

当事務所におきまして、民法改正(詐害行為取消権)をテーマとした勉強会を開催しました。

改正の留意点は、下記の3点です。

  • 詐害行為取消権について、取消対象となる行為の類型ごとに要件が明確化
  • 詐害行為取消しの効果が、債務者及び全ての債権者にも及ぶ(新民法425条)
  • 詐害行為取消訴訟の提起にあたって、債権者の債務者に対する訴訟告知が義務付けられた(新民法424条の7第2項)
  • 詐害行為取消請求に係る訴えは、「債務者が債権者を害することを知って行為をしたことを債権者が知ったとき」を起算点とする(新民法426条)

実務においては、

  • これまで債権者は、詐害行為取消権を行使することにより事実上の優先弁済を受けることができるとされていたが、債務者にも詐害行為取消しの効果が及ぶことによって、他の債権者による差押えのリスク等が生じるおそれがある。
  • 詐害行為取消権が行使された場合、受益者は、債務者に対して反対給付についての返還請求権を有することになるため、それを前提とした保全手続をしておく必要がある。
  • 過大な代物弁済等の特則が設けられた(新民法424条の4)が、その他の代物弁済は詐害行為にあたるのか議論がある。

などの点を確認しておく必要があります。

なお,改正民法の施行日は,令和2年(2020年)4月1日が原則とされています(例外にご注意ください)。