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2014年4月 9日弁護士 佐野 真太郎

交通事故の際に役立つ弁護士費用特約

1 交通事故の際に役立つ弁護士費用特約
 弁護士の佐野真太郎です。
 最近は、自動車保険の特約に、弁護士費用特約が付いている契約が増えています。弁護士費用特約が付いていれば、不運にも交通事故に遭ってしまっても、弁護士に委任するのに必要な費用を保険会社が負担してくれます。
 費用面でちゅうちょしていた方でも、弁護士に委任できるようになりました。
 また、一般的に、弁護士が介入することで、加害者側の保険会社が支払ってくれる金額が上がる傾向にあります。

2 たとえばこんな事例では?
 簡単に弁護士に依頼できるようになったとはいっても、わざわざ自ら事故に遭いたいわけではないですよね。
 しかし、京都市内の道路は碁盤の目のようになっており、狭い小道から自転車が次々に飛び出してきます。どちらが優先道路なのかもよくわからない。そして「一台ずつ順番に」といった慣習も無いようです。
 私はドライブが好きで、京都市内を走ることも多いのですが、このような十字路では細心の注意を払うようにしています。それでも、一定確率で事故に遭遇してしまうものです。
 実際に交通事故に遭ってしまったら、治療費は払ってもらえるのか、損害賠償は払ってもらえるのか、加害者や保険会社が誠意ある対応をしてくれるのか等、ご心配になられることでしょう。

 では、たとえば、碁盤の目のような十字路で、直進していた自転車と直進していた自動車の出合頭の衝突事故が起きたら、過失割合はどうなるか考えてみたいと思います。

 信号機が設置されておらず、同程度の幅の道路が交差する交差点の場合では、一般的には、「自転車の過失:自動車の過失=20:80」が原則とされています。
 何となく責任は半々のように思いがちですが、自動車には厳しい過失割合となっています。自動車は自転車よりも危険性も高いために、自転車よりも高度な注義務が課されているからです。
 このように、自動車に関わる衝突の場合には、類型的なパターンごとに原則的な過失割合が示されており、これを基にした裁判例が集積されています。(なお、自転車同士の事故、自転車と歩行者の事故等については、類型的なパターンごとに原則的な過失割合が整理されるには、未だ至っておりません。)

 ただし、この原則的な過失割合というのは、あくまでも原則論でしかありません。
 スピード違反があった場合、わき見運転があった場合、一時停止の標識に従わなかった場合等々、自転車・自動車両者に対してさまざまな修正要素があります。
 したがって、類型的なパターンを参考にしつつ、具体的な事故態様に基づいて、過失割合を慎重に判断しなければなりません。

 一般の方でも、慣れれば、その判断ができなくはないでしょうが、普通の方は一生に何度も事故に遭うわけではありません。また、慣れているようでも、裁判ということになると、とても普通の方ではできません。交渉で終わると、保険会社の賠償額も低くなってしまう傾向にもあります。

3 弁護士への委任

 弁護士費用特約が付いている保険を契約していれば、弁護士に委任する費用の心配がないのですから、使わない手はありません。裁判をして賠償額を高額にすることや、交渉による早期の示談をしたり、加害者との面倒な交渉を自分でする必要がなく治療に専念できたり等々、いろんなことができます。
 弁護士費用特約は、自動車保険だけではなく、火災保険、総合損害保険等に付いている場合もあるようです。もし交通事故に遭ってしまったら、まずはご自分の保険をすべてチェックして、問い合わせるなどして、弁護士費用特約が付いていないか確認されることをお勧めします。